2014年1月8日(水)(晴れ)
皆様、あけましておめでとうございます。
1月6日(月)9:00から、社員に向けて行いました社長年頭挨拶を記載致します。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
-----------------------------------------------------
皆さん、明けましておめでとうございます。年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
昨年2013年、Pro-SPIREは創業25周年を迎え、帝国ホテルで100名を超えるお客様をお迎えしての「感謝の会」を開催することができました。業績的にも増収・増益を達成し、25周年の記念配当も実施することができました。ひとえにお客様、協力会社、お取引先のご支援、ご指導の賜物であり、社員の皆さんの頑張りのおかげであると心から感謝しております。
そうした中で、この日本経済が大きく変わりつつあること、そして企業に求められる価値がこれまでとは異質なものとなってきていることは皆さんお気づきだと思います。
経済のグローバル化、新興国の急速な経済発展、少子高齢化社会の到来、国内産業の空洞化等、日本を取り巻く環境は益々厳しいものとなっており、日本経済は大きなパラダイムシフトをむかえています。グローバルな世界においては様々な分野で技術・サービス・ビジネスモデルのイノベーション競争が繰り広げられ、新興国においてもめざましい発展が見えるにも関わらず、日本の国際競争力がなかなか上がっていきません。
特にこのPro-SPIREの主軸事業であるITゼネコン(下請け)的SI事業はもう何年も前に転換を余儀なくされているにもかかわらず、いまだに、お客様あるいは上層部から与えられた指示や枠組みに基づいて、過去の経験則を活かしながら、課題を効率よくさばくことを重視しているため、なかなかイノベーティブな人材、サービス価値を創出しきれていないのが現状だと思います。
知識経済が進展し知識労働者(ナレッジワーカー)が重要視される中で、成果の源泉が、「業務遂行による労働時間」から「知識労働」へ移り変わっているにも関わらず、変らなくても、そして「Vision2014」を達成できなくても、「仕方がない」「増収増益なのだからそんなに評価に影響しないだろう」という甘えと危機感の欠如を生み出してしまっていることを経営としては猛省しております。
今年前半は「Vision2014」の最終追い込みです。皆さん「Vision2014」のコンセプトとWTP UPをどのくらい共有し、行動していますか。本当に今年の6月末までに「日本一魅力的な企業になる」ことを目指して日々を送っていますか。
改めて言いますが、「Vision2014」のコンセプトは「顧客にないサービス・技術を提供すること」それによって「Willingness to Pay(お客様がPro-SPIREに支払う意欲)を高めること」です。
お客様が当社に支払う価値を認識していただくためのサービス・技術はもの凄い速さで進化しています。だから常に勉強し、学び続けていないと追い抜けないどころか追いつかないことが事実です。第26期前半のFS会議ではよく「お客様の要望をかなえるための技術がない」「本当の営業をやったことがないからどうしてよいかわからない」といった言葉が聞かれました。これだけの情報ネットワーク社会の中にいて、なぜ新しい技術を身に着けよう、技術や営業について本を読んでみよう、研修やセミナーに行ってみよう、つまり自ら学ぼうという姿勢が見られないのかが不思議でした。学ぶという行為は人から言われてやるものではありません。
学ぼうとしない人、目の前の業務遂行に追われ、現状維持のまま自己満足をしている人、「今のままではいけない」と実は気づきながらも前へ進むために何もしようとしない人、本当にこのままではいけません。
すごいスピードで変化している社会・経済の中では、企業にとって「停滞」は「衰退」を意味します。人材即ち皆さん方社員も同じです。「ほどほど」、「そこそこ」の意識を払拭し、自ら学び、打って出て、将来を切り開いていかなければ個人も会社も今後の成長はありません。今の取り組みの差が、将来の大きな差につながるのです。会社としては「変わる」ために必要な財務基盤はこの26年の社歴である程度築いています。昨年12月に「STREET」という新しいO2Oサービスをもって「ロック・ペーパー・シザーズ」という子会社を設立しました。代表取締役であるYさんも、出向社員として新会社の起業にチャレンジするNさんも、相応の資本を自ら出資することにより、新たなチャレンジへの並々ならぬ覚悟と熱意をもっています。「ロック・ペーパー・シザーズ」を基盤としてビジネスモデルの変革、そして「主体性」や「自律性」を重んじることにより「イノベーションを実現する」という新たな組織文化の創成に挑戦します。既存のビジネスモデルにおいても、これまでとは少し異なる技術、サービスを持つ外部からの血を入れてコラボレーションによるレベルUPを図っていく計画を立てています。
これらはすべて、「変革」のための土台作りです。今年後半から開始する第27期においては、思い切った「変革」を前面に打ち出します。重点取組分野や重要施策については総花的ではなく、やるべきことを明確にします。投資についても、アグレッシブな方針を打ち出す考えです。
以上を踏まえて、皆さんへのお願いを2点言います。
1点目は、常日頃より言っていることですが、外に出ること、外を知ることです。オフィスの中、机の前に座っているだけでは良いアイデアは生まれません。井の中の蛙になってしまっては価値を生み出すチャンスはつかめません。お客様やパートナーとのコミュニケーションはもちろんのこと、外部のコミュニティ、研修セミナーにもどんどん参画して知識と人的ネットワークを広げてほしい。
2点目は、ラインもスタッフもプロフェッショナルとしてスキルを高め、例え小さな会社であってもこのIT業界において一目おかれる存在になって欲しいということです。皆さん、普段はなかなか世界に目をむける必要性を意識していないかもしれませんが、当社のお客様の多くはグローバル展開を強化しています。日本同様、国内市場に限界のある韓国の企業の社員はグローバル人材として通用するために、ものすごい努力をし、必死に勉強しながら仕事をしています。中国やインドも同様です。世界を相手に猛烈に仕事をしているのです。皆さんも、今の環境に安住することなく、視野をグローバルに広げ、市場での価値を認められる存在を目指して日々努力をして頂きたいと思います。手始めにTOEICで600点以上を目指すことから始めてもいいでしょう。PMPなど国際的に認められる資格を取得することもプロジェクトリーダーにとっては必須です。英語もPMPもライン、スタッフともに挑戦に値する勉強であり、グローバルに通用する資格です。リーンスタートアップで小集団のワークショップ的活動をしていくのでも良いでしょう。
私は、今年を30周年に向けた「新たな変革と成長の4年」のスタートとしたいと考えています。Pro-SPIREは過去25年間、徹底した財務体質の改善を追求してきた結果、本来のあるべき姿である「技術・サービス」中心ではなく、「管理」中心になってきたことは否めません。しかし、今こそ内向きの志向から脱却し、「イノベーション=変革」に挑戦し、当社のミッションである「新たな情報価値の創造を通じて社会にCustomer Surprise(夢と感動)をもたらします。」を具現化する時に来ています。まさに本日がその出発点なのです。
そして、忘れないでほしい。どんな時でも仕事は
「Feel Good ⇒ Good Result!!」
結びになりますが、この2014年が社員の皆さんにとって、実りの多い幸せな1年となることを心から願いまして年頭の挨拶と致します。
株式会社Pro-SPIRE
代表取締役社長 長田ゆかり
-----------------------------------------------------